冬の支度

 今年も残すところあと1カ月、師走に入ると冬自宅が本格化する。
 若い頃、雪の無い栃木や東京に居た時には、冬支度などしたことはないので、冬支度は、正に雪国の風物詩であると思う。
 今日は一寸時間があり、天気も良かったので車のタイヤ交換をした。毎年11月23日勤労感謝の日をタイヤ交換の日と決めているが、今年は天気が良くなかったので延び延びになってしまったが、雪降り前に交換できてホットした。
 スノータイヤは燃費が悪いとか、うるさいとか、走行性が悪いとかと云って、交換時期がついつい遅くなってしまうが、雪が降ってしまい、寒い雪が降る中、凍える手で、冷たい思いをしてタイヤを交換した嫌な経験を思い起こせば、燃費や音など全く気にならない。「備えあれば憂いない」早めのタイヤ交換は、突然の降雪にも対応できるので、安心・安全運転ができる。
 また、11月末から12月初旬の週末に行われるのが『冬囲い』だ。庭木や花木を新潟の湿って重い雪から守るために、竹や板などで木々で囲ってやることで、これらも庭が大きければ何日も掛る大仕事だ。
 また、高床(1階部分がコンクリートの基礎で窓がなく、主に車庫として利用されている3階建ての建物)でない家は、積もった雪や屋根から降ろした雪から1階部分の窓やガラスを守るために『雪囲い』も行う。同時に、家の周りや屋敷内をきれいに片付ける。冬支度をする分、雪国は雪の降らない地域の屋敷に比べ、いつもきれいにになっているように感じられる。
 今日は、中心街では消雪パイプの試運転が行われていた。消雪パイプは道の真ん中から温かい地下水が噴水の如く湧き出て、雪を溶かすシステム。雪降り前に試運転をしてノズルの詰まりなどを点検する。
 我々雪国では当たり前のことでも、雪の降らない所では珍しく不思議なことであるようだ。
 以前、神戸から引っ越して来られ貸店舗で居酒屋をさていた方は『初雪の日、朝店にやってきたら駐車場の消雪パイプが朝勝手に出ていたのを見て、隣の人に、私がバルブの線を閉め忘れたわけではない!と言い訳した。』とか『除雪車が道路の雪を玄関前に押しこくっていったが、何時になったら玄関前の雪を取りに来てくれるのか?半日待っていた。』とか、後になれば笑い話になる。
 こんな面倒な雪国に住んでいることを「幸せと思うか?不幸と思うか?」それはそれぞれの考え次第だが、季節がはっきりしていて、そして生活にメリハリがある雪国の生活も捨てたものではないように思えるが?