ドイツの更正図・住宅地図

 以前ドイツへ行った時に貰ってきた更正図が出てきました。
 以下の図面はGoogleの地図で、その下がドイツの所謂 法務局が発行した更正図です。

 ドイツの更正図には、家の形が記載されており一般の地図に近いものですし、上下2枚の地図はほぼ重ねることが可能な程、形状も面積も同じになっています。
 また、家が記載されていますので、直ぐに場所が分かりますし、固定資産税を課税する際も「宅地か?そうでないかも」この更正図を見れば分かるので、日本の更正図に比べればかなりの優れものです。

 日本でも建物登記が普通になった現在、(土地の)更正図に建物の形状を記載するのは可能ではないかと思いますが、残念ながらまだ実施されていません。
 
 日本にはゼンリンや第一出版が作っている住宅地図があります。綿密に調べてありますので、住宅地図があれば何処へでも行けますが、その住宅地図は随分高価な物ですので、一般人はなかなか持つことが出来ません。しかし、昨今のカーナビは住所を入力すれば、ほぼ現地迄へ案内してくれますので便利になりました。
 更正図がしっかりしているドイツで、日本のような住宅地図は見た覚えがありません。個人情報保護の問題もあり、住宅地図などを発行し、居住者(家主)が分かったら犯罪等に使われる恐れがあるので、きっと存在しないのではと思いますが?
 では、ドイツで家を探す時はどうするか?というと至極簡単です。
 まずは、ドイツの住所は、番地、通りの名前が示されています。
 例えば、地図の「Munstergasschen.ミュンスターガスヒェン」が通りの名前、そして、その通りにある家の正面の壁には、家の番号:所謂 地番のプレートが、規則正しく順番に掲げられていますので、その地番を追っていけば、目的の住所に辿り着くことが出来ます。場所によって異なることがありますが、道の片側は奇数番、逆側は偶数番となっているところが多いようです。
 日本の様に地番が飛んでたり、町名を示す住所表示では、住宅地図が無ければ家を見つけることは困難ですが、今はゼンリンなどの住宅地図のお陰で、その困難さも軽減されましたし、カーナビは正に優れものですが?
 基本的にはドイツの地図、更正図の方が優れていることはご理解いただけたのではないかと思います。