今のマスコミ

 東日本大地震リビアカダフィーもそして3月12日に開業した「九州新幹線」も色々な話題は吹っ飛んでしまい、今は地震津波原発爆破と計画停電の報道ばかり。
 どのチャンネルも被害の大きかった気仙沼陸前高田南三陸町、釜石、仙台空港付近、そして福島第一原発の映像ばかりだ。他にも甚大な被害を受けたり孤立したりしている所があるのに?何処のテレビ局も「映像になる所」ばかりを映しているように思える。
 ここで怖いのは、全てのテレビ局、マスコミが地震報道ばかりに偏ってしまい、他の大切な報道が為されないこと。そして、報道の内容がより大衆的なものになってしまっていることに大きな疑問を感じる。
 所謂リアス式海岸と呼ばれる三陸沿岸には小さな集落、漁村があるがそれらの被害状況につういては、残念ながら一向に伝わって来ない。
 中越地震の時に地元でささやかれた言葉は「山古志ばっか!:山古志だけ!」とか「忘れられた○○集落」というように、被害が大きいかったにもかかわらず、当初マスコミが入らなかったため取り残されてしまい復旧が遅れ、復興が思うように進まなかったとう感を抱いた住民は多かった。
 江戸時代以前から存続してきたその集落は、現在高齢化率70%、人口100人余りの限界集落となり、正に村存亡の危機に直面している。
 政治とは『日の当らない人、日の当らない所に日を当てる』ことと考えるが、第4の権力と言われ、最近では政治もマスコミに支配されている様な印象を受けるマスコミは、大衆迎合的な報道ばかりするのではなく、通常見向きもされない所・ことを積極的に紹介することに意義を感じて、日の当らない集落の現状を是非報道してもらいたいと思うが?