あぐりん村 愛知県長久手町

hiroshikaro2009-02-27

 前日に引き続き小国町の有志の方と名古屋市のベットタウン長久手町にある「あぐりん村」視察してきました。
あぐりん村」は、平成19年4月25日に長久手町の「農によるまちづくり:田園バレー事業」の一環でとして、耕作放棄地の抑制と農地・田園の再整備そして、その担い手である兼業農家の育成目的とした施設として9年4月25日にオープンしました。
長久手町の農業の担い手は、多くの兼業農家、その農家の平均的な耕作面積は10a〜20aで、これまでは主に自給野菜を中心に作ってきており、余った物は隣近所にやるか、廃棄してきていましたが、それらの野菜や農産物を販売する直販場として建設されたのが「あぐりん村」とのこと。
 店内は所狭し色々なそして新鮮な野菜が並べられており、多くの買い物客で賑わっておりました。オープン当初の登録農家数は104軒、現在は260軒になったとのことで、品揃いも豊富になり、買い物客も賑わっていました。

 「あぐりん村」には、野菜をはじめとする農産物直売場の外、パン工房、薬膳レストラン、おやつ工房、そして花の市場などがあり、隣接地には長久手温泉「ござらっせ」があり、年間50万人もの利用者で賑わっているとのことでした。

 現在の「あぐりん村」の来場者は、平日で600人〜700人、土日で1,000人〜1,200人とのことでした。
 自給自足、地産地消が叫ばれてはいますが、消費者は「一体何処へ行ったら地産品が買えるのか?」という疑問を持ちます。そういった意味では、多くの兼業農家が自家用の為に作った安心安全な野菜や農産物が買える直販市場は、正に地産地消を実現している場であると思いました。
売り場に人を配して消費者教育もされており、加えて生産者は自らの生産物を自ら陳列するので、その合間を縫って買い物客とお話をしている光景をみるにつけ、本当に生産者と消費者が顔の見える関係にあるのだなと感心しました。

 単体の大農家や専業農家の生産物を対象にしたJAが経営している直売所は全国たくさんありますが、「あぐりん村」のような、多くの兼業農家が自ら作った少量他品目の農産物を持ち寄って販売する直売所は珍しいように思います。
 兼業農家を元気にすることが日本の農家、農村の活性化に繋がると同時に、耕作放棄地の解消に繋がると確信した大変有意義な見学でした。