融雪組合総会

 私の地区には、融雪組合とか消雪組合という自治会があります。これは雪国特有、消雪パイプにより融雪をしている地区、そして公の消雪パイプ事業の運営ではなく、受益者による民間運営をしている地区にしか存在しえない組合かと思います。
 昨日、7年前に区画整理された地区の融雪組合の年次総会に畑の地権者として参加してきました。
 当組合の年会費は、宅地所有者は24,000円、畑所有者は半額の12,000円で、37戸の会員がおり、年間の会費収入は82万円余りとなっております。
年間の通常運営費が22万円余り(うち電気代が15万円余り、一戸当たり、4千円)となっていますので、差額の60万円が『ポンプの入れ替え、配管の更新、新たな井戸の掘削、電気系統の修理費等の大掛かりな修繕』に充てるため積立金として留保されております。
 3年前から問題になっているのが、一部の区間の水の出が悪く、上手く雪が消えず、昨冬、特に1月15日、2月5日の2回に亘る大雪の時は、夜遅くまで「雪の面倒:雪片付け」を見ていたとの苦情も聞かれ、次冬はどうにかして欲しいとのことが、今回の総会のテーマとなりました。
  総会では「昨冬は近隣に消雪パイプ用の新たな井戸が掘削されたとのことで、その影響もあるのでは?」「今後十分な水を確保するためには今の120mよりも更に深い井戸を掘らなければならないということになると、掘削経費だけでは数百万円も掛かってしまうので、今の留保金では足りない!」「それならば、ということでロードヒーティグは?」等様々な意見が出されましたが、今後専門業者とよく相談して対応策を考えたいということで決着しました。
我が家の前の道路には消雪パイプが敷設されていませんので、ローダーによる機械除雪となっており、除雪車が来るたびに除雪車が脇に置いていった雪を排雪しなければ人も車も入って来られません。よって降雪時の朝飯前の雪ほげ(雪かき)は欠かせませんので、東京育ちの妻は「常々消雪パイプを敷設したい!」と言っていますが、今回の問題を聞くに、消雪パイプがあっても上手く水が出なければ、機械除雪の排雪よりも大変な思いをされているというお話を聞くと、そう簡単にはいかないものだと感じました。
 「便利という裏には必ず不便ということが潜んでいる」ということを忘れず、また便利にはお金がかかり、また、その便利がストップした時には、人力ではどうしようも出来なくなってしまうということも忘れてはいけないというひとつの事例かとも思います。
 オール電化エコキュートも今全盛ですが、災害でエネルギーがストップしてしまえば、正に裸同然になってしまうという、5年前の中越地震の時を思い出し、便利さという、ぬるま湯に浸かっている現代社会を、ことあるごとに省みなければならないと思う今日この頃です。