キャンプで

hiroshikaro2010-09-07

 8月のキャンプで取り組んだことは、子ども達で考え、子ども達だけでやってみる。
 夕食の飯盒炊飯は、持ち寄った1合の米を飯盒で炊き上げる。
 副食は、各炊事班(人数6人〜7人)で献立を話し合い、代表一人が1人500円の予算で買い物に行き材料等を購入してくるという課題を出しました。
 大人は脇で見守る。「火を付けることから料理が完成するまで、子どもの方から何か聞いて来るまでは一切手出しをしない!」という約束で行いました。
 献立の相談中、一人の男の子から「カップヌードルはだめか?トンカツや天ぷらなどの惣菜はどうか?サンドイッチはどうか?」等と云う思いもつかないような質問が飛び出しました。当然、お湯を沸かして入れれば出来るカップヌードルは簡単です。また、何も手を掛けずに直ぐに食べられる惣菜やサンドイッチは、失敗して食べられないことなどなく、美味しく食べることが出来ます。
コンビニやスーパーでの『中食』に慣れ親しみ、料理をしたことにない子ども達にとっては、そのような発想が出てくることは想像に難くないと思いました。

 兎に角、自分たちで手を加え調理をしたものを副食とすることを確認し、献立を決めてから、代表者はスーパーへ買い物に出掛けました。
 ついつい声を出し、手を出したくなるお節介な自分は、一寸離れた所で、竹箸作りをしながら子ども達の様子を見ていました
 結果は、殆どの班がみそ汁を作り、そしてもう一つの副食は生野菜マヨネーズで合えたサラダでした。デザートとしてプリンやゼリーを買ってきた所もありました。
 火のつき加減が悪かった班は、芯のあるご飯で、通常では食べられないような味でしたが、自分たちで作ったご飯で、食べられる物はそれしかないとなると、皆不平も言わずに食べていました。
 結局手渡した予算を上手く使った班は残念ながらひとつもなく、殆どが半分近く予算を余らせて返納としました。
 お金への執着、計算は私が子どもの時代より数段勝って居るように思えますが、そのお金を、ある目的のために有効に使うことへの訓練がされていないように感じました。
 また、調理とは、幾つもの材料をどう加工し、混ぜ合わせて美味しいものを作ることかと思いますが、材料から成果品を作るというような訓練もされていないような感じもしました。
 「予算を立てて買い物をする応用性、そして調理をする創造性を育む教育は誰が責任を持って行うべきなのか?」と考えさせられたキャンプでの飯盒炊飯でした。

 学校から帰ると直ぐに塾へ行く、休みはクラブ活動や親と一緒のドライブ、買い物、レジャー等で忙し過ぎる子ども達が、親と一緒に夕飯の買い物に出掛け、そして一緒に夕飯作りをするという時間など無いかも知れませんが、そんな体験こそが今の小中学生には必要なのだと、今回つくづく感じさせられました。
 月に一度で良いですので、子どもと一緒に献立を考え、買い物へ行き、そして調理をする機会を是非作って実行してみてください。
 きっと親も子どもも何か新しい発見があるのではないかと思います。
 遅ればせながら我が家ではそのことを始めました。