農業ふれあいまつり

大勢の参加者で賑わった?

 今日は絶好の収穫日和、長岡市栖吉町にある「農の駅:あぐらって長岡」に約500名もの一般市民が参加して、さつま芋掘り、稲刈り体験のイベントが行われました。
 さつまいもは大豊作のようで、1個1キロ近くの「紅あずま」もたくさん取れ、収穫した皆さんは大満足といった顔つきでした。

 親子連れの参加者が多く、また、お爺ちゃんと孫というペアーもありました。
 稲刈りでは、ワイシャツ、革靴姿でやって来たお爺ちゃんが、一寸ぬかるむ田んぼに革靴で入り、鋸鎌を持って颯爽と稲を刈り、藁で稲を束ねて孫たちに見せていました。きっと孫たちに爺ちゃんのカッコ良さを見せてあげたかったのだろうと思います。靴が汚れても日頃便利になり『年寄りの知恵』など要らなくなった昨今、ここぞとばかりに爺ちゃんの権威を稲刈りという形で表したいという気持ちは良く分かります。
 しかし、私と同年代の親はどうでしょう?当然稲刈りの手刈りの経験等なく、見よう見真似での稲刈りですので、子どもと同レベル、親の権威など示すことなど出来る状況ではありません。

 親も子どもと一緒に学ぶといった感じですが、余りにも大勢の参加者ですので、人よりも早く鎌や移植シャベルを確保し、稲刈りや芋掘りをするのが第一の目的、学ぶと云うよりは体験が優先しているように思えました。
 食農育と良く言われますが、難儀い暑い夏の草取りや重労働の土いじりなどを体験するのではなく、田植えと稲刈り、どちらかというとメインの作業だけを全てを主催者がお膳立てした状態で体験させる。
 主催者としてはどれだけ人が集まったかがテーマとなる昨今の農業イベントに、多少なりとも疑問を持った今回の「農業ふれあいまつり」でした。
 「食農育」という「育」がつくのであれば、教育の専門部局である教育委員会も一緒になって、もう一度この種のイベントについて検討してみては?それが行政の総合力ではないかと思いました。